それにしても、最近は、
次々と論文の不正が出てきているみたいですが、
なんのために博士号を取ってるんだろう。
まー、名誉と見栄のため、ってことなんだろうなー。
私が博士課程在学中は、
自分で考えた新しいコンセプトを実証するための手段が実験、
という認識だったので、
いつも実験結果を見るのが楽しみだったことを覚えてます。
もちろん、プレッシャーもありましたが。。
私は有機系ですが、
博士課程1年目の最後の方に、
反応容器内の溶液の色が変わってめっちゃ興奮し、
そのNMRチャートを見たときの感動は今も忘れません。
それまでに数百の失敗がありましたが、
データを作ろうなんてことは思わなかったなー。
もし結果が出ないままにさらに1年続いたら、
データを作ろうなんて気持ちも出てきたのかなー。。
いや、やっぱりそれはないな。
今言ってもなんの説得力もないけど。
基本的に、
新しいコンセプトを考え出せる人間になりたい、
というのが、
博士課程進学のモチベーション。
今ももちろん、社会に役立つ研究をしたいので、
名ばかりの博士号には何も意味がないと思ってました。
その考え方さえ学ぶことができれば、
極端な話、博士号がなくても良いかな、と。
結局は、
アメリカに来ることになったので、
博士号を取得しておいてよかったですが。
不正をするような人間は
一時的に何かがうまくいくことはあっても
真にイノベーションを生み出したいときには役に立たないと思います。
本当に苦労して博士号を取得した人は、
貴重な人材として、企業、研究所において重宝されるべき。
苦しいときに粘り、
何も無さそうなところから何かを生み出せる。
最近の博士の冷遇は、
論文を不正するような志も能力も持たない人たちが、
博士のすばらしさを周囲に伝えきれず、
博士の価値を下げているからだと思います。
ただ、
過ぎてしまったことはどうしようもないので、
そういった人たちもここから挽回して欲しい。
博士号を取得できるくらいだから、我慢強いことは間違いないと思うので。
とはいっても、
まずは、
博士号取得のプロセスは厳しくあってほしい、
と切に願います。
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